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揮発性成分を含む試料の水分活性:適切なセンサーの選び方

製品の水分活性(aw、RH、ERH、蒸気圧としても知られている)を測定する場合、特定の成分(揮発性物質)が問題を引き起こすことがあります。水分活性センサーには、揮発性物質に対して、より優れた耐性を持つものがあります。では、どの程度の耐性が必要なのでしょうか?

揮発性物質の厳密な科学的定義はありませんが、一般的には、室温以下で容易に蒸発して気体になる物質とされています。揮発性物質は、香辛料や食品に自然に存在し、食品や医薬品の加工に使われる物質の多くに含まれています。

  • 露点センサーは一般的に最も高速で正確ですが、揮発性物質が存在する場合、冷却されるミラーに揮発性物質が凝結してしまい、正確な測定が妨げられる可能性があります。
  • 静電容量センサーは結露の問題を克服することができますが、一般的にデータの精度が低く、またデータ収集時間も長いので、特定の揮発性物質の影響を受けることがあります(一部のアルコールの影響を受けることが分かっています)。
  • 電気抵抗式センサーは、センサーを揮発性物質から保護して読み取り値を向上させるためのフィルターを必要とします。揮発性物質から保護するためには、さまざまなフィルターが必要となるため、測定時間が大幅に長くなることがしばしばあります。
  • 波長可変ダイオードレーザー(TDL)センサーは、揮発性物質の存在下であっても水分活性を正確に測定できるように特別に開発されました。揮発性物質を含む製品の測定において最も信頼性が高く、最も正確な測定装置です。

ユーザーが、ニーズに合う最適な装置を選択できるように、METER Group の研究開発部門では、さまざまな濃度の揮発性物質を含む20以上の食品素材で、頻繁に測定されているものを検査しました。すべての食材は、上述の3つの異なるセンサーで検査しました。

これらの検査では、標準的で広く使われている食材を使用するように努めましたが、食材の製造方法や加工方法によってセンサーの性能が異なる可能性があることは注目に値します。本報告書では、該当する場合、ベストケースとワーストケースのシナリオを提示します。機器の推奨は、典型的な使用例に基づいています。

検査方法

試料を測定する前に、すべての装置を校正し、特定のaw値に調整された標準液を用いて精度確認を実施しました。各食材(試料)は、センサーごとに最低3台の装置で分析しました。また、各試料は、連続する3回の測定値のバラツキが、センサーの精度仕様内(Δaw精度:露点±0.003、静電容量±0.015、TDL±0.005)に収まるまで測定を続けました。

この研究で使用した香辛料は、回転の速い食料品店で購入しました。エッセンシャルオイルは、USDAオーガニック認証を受けた供給業者から調達しました。その他の食品添加物は、すべてACS試薬グレードを使用しました。

香辛料とエッセンシャルオイルは、薄めることなく、直接容器から試料カップに注いで測定しました。その他の食品添加物については、水で希釈し、様々な質量濃度のものを測定しました。一般的に、基材を追加するとサンプルの揮発性が低下する可能性があるため、基材は使用しませんでした。

収集したデータは、揮発性物質が水分活性の測定に影響を及ぼしたかどうかを確認するために検証されました。

TDLセンサーは、揮発性物質の存在下での性能を考慮し、最も精度が高い装置と判断し、他の装置との比較の基準としました。センサーの精度仕様を考慮し、許容誤差として加算Δawを採用しました。TDLのセンサー仕様はΔaw±0.005であるため、2つのTDLセンサー間の最大許容誤差は、誤差の合計、すなわちΔaw±0.01に設定しました。

一般的に、Δaw < 0.01は、1~2%の装置間誤差に相当し、通常の誤差の範囲内です。Δaw±0.01~0.02(3~5%)の誤差は、何らかの干渉が存在する可能性を示唆し、0.02(5%)を超えると、許容誤差の2倍以上となり、測定値が著しく異なり、揮発性物質の影響を受けているものと推測されます。

結果 - どのように解釈したか

収集した測定データは、一般的な消費者がスーパーで見かける食材から得られたものです。生産者から直接入手した新鮮な香辛料やハーブの場合、揮発性成分の濃度が高く、同じ結果が得られないかもしれません。また、ハーブや香辛料の揮発性成分の含有量は、種類や取扱方法、加工方法、保存条件や期間によって大きく異なる可能性があります。

検証結果に基づき、以下の3つのセンサーの中から、推奨するセンサーをご紹介します。

  • 露点センサー - どんな濃度であろうと正確に測定できるのであれば、露点センサーが最良の選択となります。
  • 静電容量式センサー - 揮発性の試料で、高濃度では露点センサーに影響を及ぼすものの低濃度では問題がない場合には、静電容量センサーを推奨します。
  • TDL(波長可変ダイオードレーザー)センサー - 低濃度であっても正確な測定が困難な試料は、TDLセンサーの使用を推奨します。

乾燥香辛料&ハーブ

原材料名 測定結果および揮発性成分プロファイル 推奨されるセンサー
オールスパイス
(すりつぶし)
露点センサーはTDLセンサーより平均で0.014(3%)高い値を示しました。これは許容精度範囲を超えています。

質量比で最大6%が精油。主成分はオイゲノール。
静電容量センサー

低濃度であれば、露点センサーで十分な精度が得られるものの、より濃度の高いオールスパイスを時折り測定する場合は、静電容量センサーを推奨します。新鮮なオールスパイスが主成分である場合は、TDLの使用を検討する必要があります。
バジル 露点センサーはTDLセンサーより平均0.025(6%)高い値を示しました。これは許容精度範囲から大きく外れています。

質量比で最大2%が精油。主成分はリナロール。品種間のバラツキが大。
TDLセンサー

TDLは、バジルを多く含む試料の測定に最適です。
ブラックペッパー
(すりつぶし)
露点センサーのミラーに揮発性成分が凝結し、エラーが発生しました。

質量比で0.4%~7%が精油。主成分はピペリン。
TDLセンサー

TDLは、新鮮なブラックペッパーを多く含むの測定に最適です。
カイエン(すりつぶし) 露点センサーはTDLセンサーよりも0.007(2%)高い値を示しました。これは許容精度誤差の範囲内です。 露点センサー

露点センサーで正確に測定することができます。
シナモン(粉砕) 露点センサーはTDLセンサーより0.01(2%)高い数値でした。こは許容精度誤差の範囲内です。

精油の主成分はシンナムアルデヒド。
静電容量センサー

低濃度であれば、露点センサーで十分な精度が得られるものの、より高濃度のシナモンを時々測定する場合は、静電容量センサーを推奨します。
クローブ(ホール) 露点センサーはTDLセンサーよりも0.03(8%)高い値を示しました。これは、許容される精度の範囲から大きく外れています。

精油の45~90%はオイゲノール。
TDLセンサー

クローブが相当量含まれる試料の測定にはTDLセンサーが最適です。
コリアンダーシード
(すりつぶし)
露点センサーはTDLセンサーより0.02(5%)高い値を示しました。これは許容される精度の範囲から大きく外れています。

質量比0.5~2.5%が精油。主成分はリナロール。
TDLセンサー

すりつぶしたコリアンダーを大量に含む試料の測定にはTDLセンサーが最適です。
クミン(すりつぶし) 露点センサーはTDLセンサーより0.01(2%)高い数値を示しました。その差は最大許容精度誤差に達しています。

質量比で3%までが精油。主成分はクミンアルデヒド。
静電容量センサー

低濃度であれば、露点センサーで十分な精度が得られるはずです。高濃度のクミンを時々測定する場合は、静電容量センサーを使用するとよいでしょう。
ニンニク(粉末) 露点センサーはTDLセンサーより0.01(3%)高い値を示しました。その差は最大許容精度誤差に達しています。 静電容量センサー

低濃度であれば、露点センサーで十分な精度が得られるでしょう。しかし、高濃度のガーリックパウダーを時々測定する場合は、静電容量センサーの使用が推奨されます。
ジンジャー(粉末) 露点センサーはTDLセンサーより0.01(3%)高い値を示しています。その差は最大許容精度誤差に達しました。

生の生姜は、重量の最大3%までが精油。これらは主にジンゲロン、ショウガオール、ジンゲロール。
静電容量センサー

低濃度であれば、露点センサーで十分な精度が得られるはずです。高濃度のジンジャーパウダーを時々測定する場合は、静電容量センサーを推奨します。
唐辛子(中)(粉末) 露点センサーはTDLセンサーより0.005 (1%)高い値を示しました。これは許容される精度の範囲内です。 露点センサー

露点センサーで正確に測定することができます。
ナツメグ(すりつぶし) 露点センサーはTDLより0.014(3%)高い値でした。その差は許容される精度を超えています。

質量比で最大1.4%がミリスチシンを中心とする精油。
静電容量センサー

低濃度であれば、露点センサーで十分な精度が得られるはずです。高濃度のナツメグを時々測定する場合は、静電容量センサーを使用するとよいでしょう。

試料にナツメグが多く含まれる場合は、TDLセンサーを推奨します。
タマネギ(粉末) 露点センサーはTDLセンサーより0.003(1%)高い値でした。これは許容誤差の範囲内です。 露点センサー

露点センサーで正確に測定することができます。
オレガノ 露点センサーはTDLセンサーより0.01(3%)高い結果となりました。誤差が最大許容精度誤差に達しています。

カルバクロールとチモールを中心に60種類以上の物質が含まれ、品種によるバラつきが大。
静電容量センサー

低濃度であれば、露点センサーで十分な精度が得られるはずです。高濃度のオレガノを時々使用する場合は、静電容量センサーを使用するとよいでしょう。
パプリカ
(すりおろしたもの)
露点センサーはTDLセンサーよりも0.008(2%)高い値を読み取りました。その差は許容誤差の範囲内です。 露点センサー

露点センサーで正確な測定が可能です。パプリカの使用量が多い場合は、静電容量センサーを使用するとよいでしょう。
セージ 露点センサーがTDLセンサーよりも0.02(5%)高い値を示しました。これは許容される精度の範囲から大きく外れています。

α-フムレン、β-ピネン、ユーカリプトール、カンファーなど多くの化合物が含まれる。
TDLセンサー

TDLセンサーは、セージを大量に含む試料の測定に最適です。
スモークパプリカ
(挽き割り)
露点センサーがTDLセンサーより0.008(2%)高い値でした。その差は許容精度誤差の範囲内です。 露点センサー

露点センサーで正確に測定することができます。

スモークパプリカの含有量が多い場合は、静電容量センサーの使用を検討するとよいでしょう。
ホワイトペッパー
(すりつぶし)
露点センサーがTDLセンサーより0.005 (1%)高い値を示しました。その差は許容精度誤差の範囲内です。

白胡椒は黒胡椒と異なり、水に浸して皮を取り除くため、揮発成分の多くが失われる。
露点センサー

露点センサーで正確に測定することが可能です。

より濃度の高いホワイトペッパーを時々使用するのであれば、静電容量センサーが役立つかもしれません。

その他の食品添加物

原材料名 測定結果および揮発性成分プロファイル 推奨されるセンサー
アスコルビン酸 アスコルビン酸は、どんな濃度であっても露点センサーで正確に読み取ることができます。

融点が190-192℃で、25℃で評価できる蒸気圧はない。
露点センサー

露点センサーで正確に測定することができます。
酢酸 酢酸が質量比で1%含まれていると、許容される最大精度誤差に近づきます。3%になると許容範囲を逸脱します。酢酸100%(氷酢酸)は、センサーや金属ブロックに不可逆的な損傷を与える可能性があるため、装置に入れることはお勧めできません。

酢酸を含む試料を測定したあとは、徹底的なクリーニングをお勧めします。

沸点 118℃
濃度により異なる

酢酸の濃度が質量比で1%未満であれば、露点センサーで正確に測定することができます。

1~5%の場合は静電容量センサーを使用するとよいでしょう。

TDLは、ほぼ純粋な揮発性化合物であっても正確に測定することができる唯一のセンサーです。
クエン酸 どんな濃度であっても、露点センサーに干渉することはありません。

融点 156℃
露点センサー

露点センサーで正確に測定することができます。
エタノール エタノールは、質量比1%以下で許容精度誤差の閾値に近づき、3%で許容誤差を超えます。

沸点 78℃
濃度により異なる

酢酸の濃度が質量比で1%未満であれば、露点センサーで正確に測定することができます。

1~5%の濃度のエタノールをときどき測定する程度であれば、静電容量センサーを使用することができます。エタノールに長時間さらされると、センサーが損傷し、不可逆的なドリフト(測定値のズレ)が発生し、センサーの交換が必要になります。

濃度が5%を超える場合は、推奨されるセンサーはTDLのみです。
グリセリン どんな濃度であっても、露点センサーで正確に測定することができます。

50℃で蒸気圧 0.003 mmHg。
露点センサー
イソプロパノール 質量比で1%以下の場合、イソプロパノールは許容誤差の閾値に近づきます。3%になると許容精度誤差の範囲を逸脱します。

沸点 83℃
濃度により異なる

質量比で1%未満に保たれていれば、露点センサーで正確に測定することができます。

質量比で5~6%にしばしば達する場合は、静電容量センサーを使用するとよいでしょう。

TDLは、ほぼ純粋な揮発性化合物であっても正確に測定することができる唯一のセンサーです。
リンゴ酸 リンゴ酸100%であっても、露点センサーに影響を及ぼすことはありません。

融点 130℃
露点センサー
プロピレングリコール プロピレングリコールが露点センサーに干渉し始めるのは、質量比5%以上の濃度からです。

沸点 188℃
濃度依存性

露点センサーは、プロピレンが質量比3%未満に保たれていれば、良い精度が得られます。

もし、プロピレングリコールの質量が5~6パーセントになることがあれば、静電容量センサーが役に立つかもしれません。

TDLは、ほぼ純粋な揮発性化合物であっても正確に測定することができる唯一のセンサーです。
乳酸 質量比で42.5%までの濃度であれば、露点センサーで正確に読み取ることができます。85%の乳酸はセンサーや金属ブロックに不可逆的な損傷を与える可能性があるため、装置に入れることは推奨されません。

沸点 122℃
露点センサー

露点センサーは、質量比で最大42.5%の乳酸を含む試料を正確に測定することができます。

エッセンシャルオイル

原材料名 測定結果および揮発性成分プロファイル 推奨されるセンサー
シナモンオイル
(水蒸気蒸留法)
cinnamomum zeylanicum
露点センサーは、平均でTDLセンサーよりも0.12高い値を示し、精度の許容範囲を大きく超えました。

90%がシンナムアルデヒド、沸点 248℃
TDLセンサー

TDLは、ほぼ純粋な揮発性化合物であっても正確に測定することができる唯一のセンサーです。
クローブ油
(水蒸気蒸留法)
eugenia caryophyllata
露点センサーに揮発性成分が凝結。

精油の45~90%はオイゲノール。
TDLセンサー

TDLは、ほぼ純粋な揮発性化合物であっても正確に測定することができる唯一のセンサーです。
レモンオイル
(低温圧搾)
露点センサーに揮発性成分が凝結。

主成分はリモネン(40%)、ピネン(25%)。
TDLセンサー

TDLは、ほぼ純粋な揮発性化合物であっても正確に測定することができる唯一のセンサーです。
ペパーミントオイル
(水蒸気蒸留法)
mentha piperita
露点センサーに揮発性成分が凝結。

主成分はメントール(41%)、メントン(23%)。
TDLセンサー

TDLは、ほぼ純粋な揮発性化合物であっても正確に測定することができる唯一のセンサーです。
ローズマリー油
(水蒸気蒸留法)
rosmarinus officinalis
露点センサーに揮発性成分が凝結。

主な成分はα-ピネン、ユーカリプトール。
TDLセンサー

TDLは、ほぼ純粋な揮発性化合物であっても正確に測定することができる唯一のセンサーです。

コーヒー、紅茶、その他

原材料名 測定結果および揮発性成分プロファイル 推奨されるセンサー
コーヒー 鮮度に大きく依存します。露点センサーは安定した値を示すことが多いものの、試料のバラつきにより、必ずしも信頼できる数値ではない可能性があります。

コーヒーには数多くの揮発性物質が含まれており、その濃度は品種、焙煎方法、取扱方法によって変わります。
鮮度や品種、焙煎や取扱の方法により大きく変化する

さまざまな種類の新鮮なコーヒーを日常的に測定するのであれば、最も正確に測定できるのはTDLセンサーです。時々測定する程度であれば、露点センサーでも十分ですが、静電容量センサーを搭載した装置の方がより信頼性が高くなります。
スパイスティー スパイスティーは、茶葉にエッセンシャルオイルが添加されていることが多く、露点センサーの測定に影響を及ぼす可能性があります。 条件により異なる

さまざまな種類の新鮮なスパイスティーを日常的に測定するのであれば、最も正確に測定できるのはTDLセンサーです。時々測定する程度であれば、露点センサーでも十分ですが、静電容量センサーを搭載した装置の方がより信頼性が高くなります。
ブラックティー 茶葉単体でも、露点センサーで正確に測定することが可能です。 露点センサー
緑茶 茶葉単体でも、露点センサーで正確に測定することが可能です。 露点センサー
レモン紅茶 スパイスティーは、茶葉にエッセンシャルオイルが添加されていることが多く、露点センサーの測定に影響を及ぼす可能性があります。 条件により異なる
ミントブラックティー スパイスティーは、茶葉にエッセンシャルオイルが添加されていることが多く、露点センサーの測定に影響を及ぼす可能性があります。 条件により異なる
アールグレイ スパイスティーは、茶葉にエッセンシャルオイルが添加されていることが多く、露点センサーの測定に影響を及ぼす可能性があります。 条件により異なる
チコリドリンクミックス チコリ根エキスは、多くの香気成分や揮発性の高い成分を含むことが知られています。 TDLセンサー

成分カテゴリーに基づく要約と結論

乾燥香辛料およびハーブ
  • 不干渉:カイエン、中唐辛子、タマネギ。露点センサーが最良の選択です。
  • 濃度依存性:オールスパイス、シナモン、クミン、ガーリック、ジンジャー、ナツメグ、オレガノ、パプリカ、スモークパプリカ、ホワイトペッパー。薄めて使用しない場合はTDLセンサーが最適ですが、低濃度の場合は露点センサーでも対応できます。静電容量式センサーもまずまずの妥協案となります。
  • 干渉性の高いもの:バジル、ブラックペッパー、クローブ、コリアンダー、セージ。かなり薄めない限り、これらのハーブや香辛料を正確に測定するにはTDLセンサーが必要です。

本レポートで使用した香辛料やハーブは、薄めたり、混ぜものをしたりはしていません。測定を検討している試料がこのレポートで用いられた香辛料やハーブと同等であるかどうかの判断はエンドユーザーに委ねられます。

エッセンシャルオイル

クローブオイル、ペパーミントオイル、レモンオイル、ローズマリーオイルは、揮発性成分が露点ミラーに凝結したことが原因で測定できませんでした。シナモンオイルは露点センサーで測定できましたが、TDLセンサーの平均値よりかなり高い数値が出ました。

エッセンシャルオイルは、水分が少なく揮発性が高いため、TDLセンサーが唯一の信頼できるセンサーとなります。

その他食品添加物

本レポートで紹介する化合物は、2つのカテゴリーに分類されます:

  • 非干渉:アスコルビン酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、グリセリン。食品中の一般的な濃度であれば、露点センサーで十分対応可能です。
  • 濃度依存:酢酸、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール。TDLセンサーが最適ですが、静電容量センサーでも十分測定できる場合があります。

これらの化合物には数多くのユースケースがあり、どのセンサーを搭載した装置が自身のニーズに最も適しているかは、エンドユーザーの判断に委ねられます。

例えば、蒸留された白酢には、通常5%の酢酸が含まれており、この種の試料を定期的に測定する必要がある場合は、TDLセンサーを検討する必要があるかもしれません。希釈された酢を含む試料を測定する場合は、静電容量センサーが効果的かもしれません。酢が含まれていることが分かっていても、その割合が少ない場合は、露点センサーで十分かもしれません。

コーヒー、紅茶など

コーヒーは露点センサーによる測定が難しいことがしばしばありますが、条件によって大きく変化します。品種や焙煎方法、また、挽きたてのものと包装されたものとでも異なります。 もしあなたがコーヒーの生産者や焙煎業者であり、製品の品質を見極めたいと考えているのであれば、TDLセンサーを搭載した測定装置が最適です。

紅茶は、スパイスティーのように揮発性の高い化合物で香りづけされていなければ、露点センサーで正確に測定することができます。スパイスティーを製造する場合、エッセンシャルオイルの存在下でawを正確に測定するには、TDLセンサーが必要です。

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